様々な憶測が乱れ飛ぶ東急線蒲田駅の行く末。
大田区がHPで公開しているのは、新空港線と呼びながら矢口渡駅を過ぎたあたりから京急蒲田駅に隣接する地下駅までの地下鉄工事(これを大田区は一期整備として先行着手を予定)です。これによって、長い間の「悲願」が叶うと大田区が宣伝しています。
多摩川線沿線住民にとって、これは「悪夢」と言えそうです。いいことなんてほとんどなさそうだから。何しろ、多摩川線の各駅はほぼ間違いなく急行通過駅にされ、急行が通り過ぎる際の騒音と振動に耐えなければなりません。
その上、これまで終点として乗り換え便利、機能的でバリアフリーだった蒲田駅ではなく、兄弟分の池上線と切り離されて地下にホームが新しくでき、京急蒲田駅方面に線路は延ばされ、その距離たった800メートル。降りたらそこは周囲は壁だけ。あの活気ある人々の生活が感じられる空間は奪われ、狭いホームにエスカレーター。おそらく地下の深さは40メートルに及ぶのではないかと言われているので、エスカレーターを何回も乗り継ぐか、エレベーターがくるのを辛抱強く待って乗ることになるのでしょう。
やっとの思いで地上に出ると、あのヨーロッパのターミナル駅みたいな趣のある蒲田駅には池上線が寂しく止まっている。2路線のホームが複数あって、人々が行き交い、出発のベルがあっちとこっちで響き合うからこそ、活気ある蒲田駅なのに。単に、二つのうち片一方が移動したというそんな単純な話ではないのです。お互いが連動しながら(多摩川線が行き先を変えて池上線に早変わりしたり、池上線が今度は多摩川行きになったり、時に一番端のホームで休んでいたり)素晴らしいチームプレイを見せているのです。毎日、毎日。
まさに大田区の誇りです! この頭端式ホームは後世に残すべきなのです。
この蒲蒲線計画がどれほど無茶で、無粋であることか、大田区は考えたことがあるのでしょうか。
40年前からの様々な方式を試みてきた悲願だからというなら、それはこの東急蒲田駅を救う方法でなくてはならないはず。
この40年間何度もチャレンジしてその都度壁にぶち当たって断念してきた大田区が、今度こそ実現したいと打ち出した方式だそうですが、もう一度チャレンジ精神を発揮し、計画を練り直してほしい。東急蒲田駅を残しながら、できることを考えだしてほしい。真に大田区民から歓迎される蒲蒲線にしてほしいと思います。
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